グローバルリート市場の見通しと10月の市況をレポート
岡三アセットマネジメントが、REITマンスリーレポート 2012年11月5日付けを発表した。
米・欧・豪・亜・日それぞれについてのグローバルリート市場の見通しおよび10月の市況について述べられている。
2012年9月28日から10月31日までのリート月間騰落率は、米国が-1.1%、欧州4.4%、オーストラリア5.2%、シンガポール3.1%、香港1.9%、日本3.1%。
今後の見通しそれぞれ
米国リート…オフィス系リートのファンダメンタルズ(経済活動の状況を示す基礎的な要因)は堅調に推移。景気の回復基調も後押し。
オフィス市場は回復ペースは年末にかけて鈍化傾向が予想されるが、新規オフィス供給量が少ないことと、大手リートの主力投資先である設備の整った大型オフィスビルへの需要は相対的に堅調で、賃料の上昇傾向も続くと見られるため、リートの業績自体は堅調に推移すると予測。
欧州リート…バリュエーション面での割安感が下支え要因。リートの業績も安定的に推移しており、底堅く推移と予想。
リート価格は純資産価値を下回るが、世界的な金融緩和を背景に投資家の需要が期待できるため、不動産価格は底堅く推移。相対的には欧州リートの価格は割安な水準と考えられる。
オーストラリアリート…住宅に投資するリートは物件所在地による格差が拡大。
景気の先行きの不透明感による建設許可の低迷が続き、新規供給が減少。シドニー、プリズベン、パースでは賃料は上昇基調。ただしメルボルンの位置するヴィクトリア州は供給過剰による住宅市場の低迷が続く。リートの業績自体は堅調に推移すると予想。
アジアリート…堅調なオフィスビル価格が香港のリート相場を支える要因となり、底堅く推移するとみている。
賃貸市場ではセントラル地区の賃料は下落基調となっているが、移転先となる香港周辺部の大型ビルの需要は増加しており、賃料は底堅く推移すると予想。
日本リート…オフィス市況の回復が支援材料に。需要では物件エリアごとの稼働率格差が見え始め、都心周辺物件の大口テナントの動向には留意する必要あり。
リートマンスリーレポート (岡三アセットマネジメント)
http://www.okasan-am.jp/news/up_pdf/reitm_20121105.pdf